会計士が語るキャリア・投資・健康管理

何歳になっても新しいことを学んで成長したい!

独立について考える

会計士としての独立というのは色々と悩ましいなぁ、と思います。

 

会計事務所や税理士事務所を設立して企業や個人の会計業務・税務業務を請け負うというのは会計士であれば一番簡単に思いつく独立の方法だと思います。あとは、監査法人の設立ですね。最近知人が関西で監査法人を設立していました。

 

確かにこれらの業務は会計士であるからこそ出来る業務ではあるのですが、なかなかリスクを負う仕事ではあるなぁ、と思います。会計業務や税務業務というのは、完璧に出来て当たり前であり、基本ミスすることは許されないものです。

 

ただ、会計士だって人間ですのでやっぱり間違えることはありますよね。かなり大口のお客さんを1社だけ、ということで自分の事務所が成り立つのであれば、その1社(あるいは1個人)に全神経を注げば良いですが、お客さんが1社だけ(あるいは1個人だけ)というのはそれはそれでリスクです。

 

私自身、会計コンサルやアドバイザリー業務というのはかなり好きでしたし、向いていたとは思うのですが、独立して会計業務をやるとなると、単なるアドバイザリーだけでは終えられず、やはり自ら会計事務や税務事務を行うことが求められるケースが多いと思います。

 

会計コンサルやアドバイザリー業務だけで食っていけるようになれば、それはかなり凄いことだと思います。もちろん、ここを目指したいのですが...

 

他には、複数の会社の社外監査役などのポジションに就く、という独立の方法もあると思います。最近社外取締役は注目を集めており、競争率が非常に高い、というのをエージェントから聞いたことがあります。1社でも社外監査役の経験があれば、他の会社からお声がかかることもあるでしょう。

 

あとは、会社の顧問会計士ですね。

 

実は、友人からの紹介で、小売業(輸入販売)の会社の顧問会計士のような業務を請け負いました。これは副業でやったのですが、比較的歴史のある会社であるがゆえ、かなり古い会計ソフトを使っていたので、クラウド会計への移行を手伝いました。会計ソフトのDX自体は、会社からも感謝されましたし、そのまま顧問会計士のような業務を出来たら良かったのですが、そこまで複雑な会計論点もなく、他にすでに税務申告を行う税理士を雇っていたので結局私は一発屋のようになってしまいました...

 

比較的規模の小さい会社の顧問会計士となると、やはり税務申告とセットで業務を請け負わないと難しいようです。

 

つまり、会計士が独立する方法(ぱっと思いつくもの)をまとめると、

 

  1. 会計アドバイザリー業務を請け負う。これは非常に興味があるが、会計アドバイザリーの需要があるのは主に大企業。大企業から会計アドバイザリー業務を受注するには相当のコネクションが必要。大体はグローバル企業なのでBig4に会計アドバイザリー業務も頼んでしまう傾向あり。中小企業以下だと、会計アドバイザリーに特化した業務の需要は少なく、会計事務・税務事務とのセットで業務を請け負う必要が出てくる。
  2. 社外監査役ポジションに就く。これはうまくいけば活躍する場がこれからかなり増えると予測される。ただ、競争率はかなり高く、最初にこのポジションに就くのが大変。
  3. 中小規模以下の企業の顧問会計士に就く。ただし、税務業務もセットで行わないと、継続的な業務受注が難しい。新規ビジネスや組織再編等などのイベントがない限り新しい会計論点は出てきにくい。

 

なんてとりとめもなく考える日々です。。

 

とにかく副業で色々試してみて、これだ!というものにたどり着くのが目標なのですが、これまでやってみた講師業、中小企業の会計顧問などでは独立が難しそう(講師業は自分に向いていない、中小企業の会計顧問は税務業務とのセットとなってしまうが、私自身税務業務には少々疎い)というのがとりあえずの結論です。。

 

先日読んだ書籍で、副業力についてよく記載されていたものがあったので紹介します。正直「リーマン力」や「マネー力」は目新しい内容はなかったのですが、「副業力」は、著者自身が実践して副業→独立を実現されているので、説得力がありました。サラリーマン時代、副業はやはり週に20時間くらいは費やすほど力を入れないと、副業→独立には結びつかないのだな、と思いました。ただ、どういうパターンで副業→独立にたどり着くケースがあるか、ということが実例を用いて非常に分かりやすく書かれており、参考になります。

 

好きなことより、得意でお金になること、つまり、他人にとっては苦だけど、自分にとっては全く苦ではなく、それをやることで他人に感謝されることを探すことが重要だ、ということですね。言うは易く行うは難し。頑張ります。