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デジタル証券への投資

IMFは先週、最新の経済見通しを発表し、2023年の世界経済については3.0%成長と予想しましたね。3.0%成長という見通しは、過去の成長率(大体3-5%)を見ると、現在の世界経済の動きが必ずしも強いという訳ではない、ということを表していると思います。

2023年の日本経済については2.0%成長と予想され、前回7月見通しから0.6ポイント上方修正されました。2024年の日本経済は1.0%成長に減速すると予想されていますが、足元の日本経済は想定よりも強いと予想されている、ということですね。

いずれにしても、世界経済の成長はプラスが見込まれていますので、先日お伝えしました通り、世界経済に関連するインデックス型の投資信託への積立は長期投資戦略の一環としてはやはり続けるべきだと思います。

そして日本経済の成長についても当初予想を上回る見通しになったということで、日本株についても年末にかけて引き続き勉強し、自分のポートフォリオを拡大していきたいです(もちろん買いたい銘柄がみつかれば、の話ですが...)。

 

さて、今日はデジタル証券についてです。

 

デジタル証券とは何か?

 

日経新聞に分かりやすい説明がありましたので、掲載します。簡単に言うと、株や債券と同じ有価証券ですが、トークン化したものです。ブロックチェーンの技術を用いた財産的価値です。セキュリティトークン(ST)と呼びます。

 

www.nikkei.com

 

ブロックチェーンで暗号化されているため、デジタル証券はより強力に保護されています。不動産や美術品などをトークン化して売り出している会社が最近は増えています。投資家はデジタル証券を通じて不動産や美術品などに投資できます。

 

最近話題になっているのが、三井物産デジタルアセットマネジメントが出している不動産のデジタル証券です。

 

alterna-z.com

 

三井物産グループが運用する大型の不動産(マンションやホテル・旅館など)に小口投資出来るのが売りです。当然大型の物件(高級マンションやホテル・旅館など)に直接投資できる投資家は非常に限られていますが、トークン化することで小口から投資(サイトでは10万円~と記載があります)できるというのはとても魅力的です。しかも、不動産に直接投資するのと異なり、デジタル証券への投資に過ぎないので、不動産の管理など、手間暇かかる業務を行う必要は一切ありません。

 

これは結構魅力的ですよね。

 

REITと異なり、自分の気に入った一つの大口物件に投資できる、という特徴があります。価格変動も、物件のポートフォリオの入れ替えが比較的頻繁なREITよりも更に少なく、安定しています。REITとの違いをより詳しく知りたい方はこちらを参考にされると良いと思います。

 

「REITじゃダメなんですか?」にお答えします! | ALTERNA

 

ただ、想定利回りは3%程度(ただし、税引前)、と必ずしも良い訳ではありません。もちろん、中古区分マンションに直接投資した場合の実質利回り(1.5%から2%)に比べたら多少は良いと思います。

 

なので、これは利回りを狙いに行く、という言うよりは、自分が好きな物件(好きなマンションや好きな立地の宿など)に小口で投資できる!というのが魅力なのだと思います。

 

このように株や債券以外への投資(不動産含む)を「オルタナティブ投資」と言います。オルタナティブ投資の一番の魅力は何といってもマーケットの変動の影響を受けないこと。アメリカやヨーロッパを中心とする海外では、個人もオルタナティブ投資に積極的です。

 

オルタナティブ投資は様々な商品がありますが、一定以上のリターンが見込める一方、相応のリスクもあるので注意が必要です。

 

最近では、日本でも個人がオルタナティブ投資に参入できる環境が徐々に整いつつあります。株や債券への投資(投資信託ETF含む)はやり尽くした、という方はこのオルタナティブ投資を検討することをおすすめします。

 

ただ、やみくもにリターンの高いものに投資するのではなく、商品設計をよく理解し、リスクやコスト(手数料等)についてもよく知った上で投資するようにしてください!特に、商品を発行している会社がきちんと金商法上の免許を取得している会社かを見ることは重要です。

 

オルタナティブ投資の入門書は日本ではまだまだ少ないのですが、こんな本をみつけました。入門書として読んでみるのは良いかもしれません!